鬼
「鬼」
この言葉を聞いてどんなことを想像するでしょうか?
日本では物語などでもなじみの深い鬼ですが、実は最近この鬼に悩まされています。
こちらに来てから低学年の授業で運動遊びの一環として様々な「鬼ごっこ」を取り入れています。日本でも低学年でボール運動につながる前段階として鬼遊びを扱うことになっていますね。
取り入れるものによっては個人でもチームでもできますし、走る、跳ぶ、避ける(こちらでは指導内容の一つに入っています)動きのどれをねらうのかも選べるということで、楽しく運動するにはもってこいの活動です。
ただ問題がありまして。
基本的には担任の先生に授業をしてもらうので、こちらでも指導案を作るのですが、鬼ごっこの説明をする際に「鬼」にこまらされています。英語だと鬼は多分DemonとかOgre とかになると思うのですが、はっきり言ってあんまり良いイメージはないですよね。オーガとか範馬勇次郎のイメージしかありません。追っかけられたら怖いです。
アメリカでは鬼ごっこの鬼のことをItと呼ぶこともあるそうですが、それも個人的に使いにくいです。人を「それ」呼ばわりですからね。
また、鬼ごっこの一種である日本ではおなじみのケイドロも「警察」と「泥棒」です。ある意味子どもを泥棒呼ばわりするので下手すればクレームものですね。ちなみにこちらで紹介したところ「ゲーム名が素晴らしいね」と反応は上々(笑)残念ながら子どものコントロールが難しいということでお流れになりましたが、驚きはあったようです。
ただ、ゲームの説明をするためには、やっぱり何か名前があったほうが楽です。ということで無理やりToucherと名付けてみたり、ゲームの名前を変えてみたり、試行錯誤しております。
日本を離れて客観的に考えてみると「結構えげつないなぁ」と思う名前もありますが、日本にいるとまったく問題ないというのも面白いところです。人を傷つけない限りそれを受け入れるのも文化ですし、受け入れないのも文化だと思います。
他にもモルディブと日本の違いを考えながら活動を考えることはたくさんあります。感覚の違い、育ってきた環境の違いもあるので、聞いてみてもいまいちわからないこともあります。大変ではありますが、違いを知るのは面白いな、と思っています。これも協力隊の魅力ですね。