モルディブ小学校隊員の日記 〜今日の空振りは明日への素振り〜

青年海外協力隊モルディブ小学校教育隊員の日記です。がんばります。

英語

今年も早1ヶ月、任地に来てからは半年が過ぎました。前回に続き今回も間がかなり空いてしまいました。

 

 新学年度になり、赴任当初からずっと活動先にお願いしてきた学級毎の体育も全学年ではありませんが始まり、赴任半年目にしてやっと本格的に活動をスタートできた感じがします。

 2020年の3月の帰国までたった1年と2か月。

自分の中で活動のゴールと道筋は見えています(もちろん赴任先の人にも伝えてます)が、山積みの課題に対して残された時間は多くはありません。というより多分足りません。時間がない中でやりきるためには密度を高めていかなければな、と思っています。もうやるしかないですからね。

 

 

さて、任地に来てから結構経ちますが、生活や活動のほとんどの時間は英語を使っています。というよりあまりディベヒ語を使う機会がありません。

任地ではほとんどの人に英語が通じます。小学生でも3~4年生になる頃には英語で普通に会話できます。1・2年生でさえ簡単なセンテンスなら伝わります。

 

来た当初は小学生でも英語でコミュニケーションを取れるのがとにかく不思議でした。モルディブの人も日本人同様、普段は現地語で会話しています。それなのに何でこんなに英語が話せるんだ、と。

 

 幸運なことにこのタイミングで外国語として英語を教えている国に来ているということで、今回は授業にも参加してみてモルディブ人がなぜ英語を使うことができるのか気づいたことをまとめてみようと思います。

 

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体育館の入り口に貼ってあるボード。覚悟が違います。

①授業が英語

 まず、モルディブでは1年生のものから理数系や体育、社会などの教科書が英語で書かれています。こうなると自然授業でも英語を使わざるを得ません。さすがに1年生は英語は少ししかわからないので、ディベヒ語を使っていますが、それでも必ず英語で説明をしてからディベヒ語で説明をするなど、英語を使うということに関しては徹底しています。

低学年の教科書についてはどう考えても難しすぎる(日本の普通の中学2年生でやっとかな・・・ってレベルです)ので、教科書としてはかなりの難ありですが、英語に触れるという点では十分すぎる環境です。

 

②英語の必要性が高い

 モルディブの主要産業と言えば漁業と観光です。特に観光については近年も続々と新しいリゾートがオープンしています。観光業につくとなると英語は必須です。さらに、モルディブの大学は数が少なく、高等教育を受けるとなると海外に留学、ということも多くなります。となると、やはり英語が必須です。この辺は残念ながら日本とは本気度が違います。

 

③外国人と話す機会が多い

 島にもよりますが、モルディブには観光客や主にインドやバングラディシュなど、海外からたくさんの人が来ており、自然そういった人たちとのコミュニケーションをとることも多くなります。当然ほとんどは英語で。医者も海外からきている場合が多いので英語を使えなければ大変なことになるかもしれません。英語といってもルーツによって発音や表現の仕方は多種多様です。そうなると正しい発音がどうとか考えずに済む分、英語に対する抵抗感はなくなっていきます。実際僕もこっちに来てから多少間違っていようがお構いなしにとりあえずしゃべってます。

 

 

 ざっくりですが、改めてまとめてみると「まあ、こんな環境だったら英語を使えるようになるな」と感じます。良くも悪くも英語が必要なのです。

 

 

日本でも新指導要領で英語(外国語活動・外国語科)が以前より重視され、時間数も増えるようです。正直なところ、個人的には小学校で英語を増やすのはあまり賛成できません。きちんと指導要領に目を通したわけではないし、実際移行期間の今、どのように授業が進められているのかわかりませんが、新指導要領での時数は「英語に親しむ」だけなら多すぎるし、「英語を話せるようにする」という意味では少なすぎる気がするからです。それに他の言語に比べると日本語を習得するのにはどうしても時間がかかることもあります。現状、学校の授業時数はほぼパンクしてますしね。

もし本気で日本人が全員英語を話せるようにするには、それこそ「中学以降の授業は国語と地歴以外は全部英語!」くらいの覚悟が必要だと思います。やっぱり言語の取得にはそれなりの時間をかけないと難しいです。

 

そうは言っても帰国後は英語の授業をせざるを得ないのも事実。どうせやるなら英語で話すことが楽しくなるようにしてあげたいです。そのためにももっと英語の勉強をしていきたいと思っています。