モルディブ小学校隊員の日記 〜今日の空振りは明日への素振り〜

青年海外協力隊モルディブ小学校教育隊員の日記です。がんばります。

念願の

 10月も早下旬に差し掛かろうとしています。最近は少し落ち着いてきたものの、ここ数週間ずっと天気が悪く、体育の授業も思うように進んでいません。

 しかも、ここにきて自宅の洗濯機が故障。ここ1週ほど手洗いで通しているのもあって洗濯物がとにかく乾きません。

 

 そんなどうすることもできない不満がたまっている今日この頃ですが、今月に入り、自分が進行の一人として参加する体育のワークショップがありました。

 

 

 まずは3日から5日にかけて、アリフアリフ環礁のヒマンドゥ島で活動している隊員が計画したワークショップがありました。

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任地とは違う島に行くのもわくわくします

 水泳と器械運動を取り上げ、まずは隊員が主導して指導法を紹介しながら、現地の先生に体験をしてもらい、その後現地教員が子供に向けて授業をする、という流れでワークショップを進めました。

 

 実はこのワークショップは5月頃に開催される予定でした。その時は僕は参加する予定ではありませんでした。ですが、諸事情で10月に延期になったことで、当初参加予定だった隊員が参加できなくなったこともあり、代わりとして声をかけてもらい参加することになりました。

 デング熱に罹っていたため、5月にマレであったワークショップに参加できなかった自分にとって今回がモルディブに来て初めての体育ワークショップとなりました。もし今回声をかけてもらわなかったら他の隊員と一緒にワークショップをすることはなかったと思うと、声をかけてくれた隊員には感謝しかありません。

 

 詳しくは後日JICAのホームページに掲載される予定なので割愛しますが、本当に参加してよかったな、と思いました。

 モルディブの隊員はそれぞれの島に散らばっているため、ほぼ会う機会がありません。ましてや他の隊員の活動は聞くことはあっても見ることはかなり難しいです。

 その中で、今回他の隊員の活動する姿を見て、自分の足りないところがよくわかりましたし、もっと頑張らなきゃ、と思えました。本当にいい刺激になりました。

 

 

 それでさっそく影響されて...というわけではありませんが、次の週の12日に今度は自分の学校でワークショップを行いました。

 こちらについては今年の4月頃から「月に1回はやりたい」ということで、学校にずっと言い続けてきました。ですが、計画書を渡しても次に話に行くときには紙がなくなり、「今は忙しい」ということで待てば忘れ去られ…という具合にずっと流れてきました。ですが先月改めて話に行ったところ、たまたまタイミングがあったのか一気に話が進み、とりあえず2時間を2回確保するということで日にちが決まりました。ここにくるまで本当に時間がかかってしまいました。

 

 今回はずっとどうにかしておきたかった「体育授業における安全管理」「器械運動の教え方」について実技を交えながらワークショップを進めました。

 安全管理の方は、これまで授業中に撮っていた先生たちが安全に気を付けて授業をしている場面の写真や動画を使いながら「もう自分達でできているんだから毎回続けてね」ということを伝えました。

 

 器械運動の方はヒマンドゥでのワークショップの内容を自分の学校用にアレンジしつつ進めました。

 こちらに関しては4~6年の体育専科の先生と一緒に進めました。計画では一部だけ進行をお願いしていたのですが、説明に熱が入り、結局後半はほとんど専科の先生がワークショップを進めてくれました。もともと自分が帰るまでにはその先生に学校内のワークショップも全て進めてもらおうと思っていただけに、その意味では期待以上のワークショップになりました。

 

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説明に熱が入っています

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先生が楽しむことが良い授業の第一歩です。


 ワークショップから1週間ほど経ちますが、授業では器械運動の技の補助や集中できない子への声かけなど先生たちが子どもに関わる場面が目に見えて増えました。

 今回のワークショップの内容については日々の授業の中で先生たちに伝えてきましたが、そんなに変わることはありませんでした。ですが、たった一回のワークショップで一気に授業が変わりました。やっぱりこういった普段とは違う特別な機会って大事なんですね。

 

 

 まだまだ継続することについては不安があります。それでもきっかけひとつで先生たちが変わる可能性もあるということがわかったのが、今回のワークショップ最大の収穫です。

 

 

 次のワークショップは一応11月にやる予定ですが、こちらについては専科の先生に計画から入ってもらおうと思っています。むしろメインの進行役をその先生にやってもらえたら最高ですね。徐々に自分の必要性を減らしていくのも重要な仕事だと思いますしね。