モルディブ小学校隊員の日記 〜今日の空振りは明日への素振り〜

青年海外協力隊モルディブ小学校教育隊員の日記です。がんばります。

あれから1年①

 

今日で訓練が終了してからちょうど1年になります。70日間という短い時間でしたが、今改めて思い返してみても、そうとは思えないくらい濃い時間でした。

 

 

 約1年前、訓練も終盤に差しかかった頃、他の英語クラスとの合同レッスンで「今の自分と、活動が終了したとき自分は何が変わっているか」みたいな内容で会話をしました。その時、自分は「もうそろそろ30だしそんなに変わらないと思う」と答えて話し相手に驚かれたことを覚えています。

 

 

 1年たった今、実際は変わらないということはあろうはずもなく、いろいろな面で日本にいたときとは違う自分になった気がします。と、いうことで今回は備忘録もかねてどんなところが変わったかまとめてみたいと思います。

 

①怪我や病気が増えた

 海外にいるからなのか、30を越えたからなのかわかりませんが、学校や活動を休むレベルの怪我、病気をすることが増えました。日本で仕事をしていた頃は、怪我で休んだことはなく、病気で休んだのも約7年間で1回か2回程。それがモルディブに来てからは1年間で合計1か月程(半分以上はデングですが)休んでいます。気が緩んでいるんですかね。

 

②英語を使うことに対する抵抗感がなくなってきた

 おそらく訓練終了時と比べてもそこまで英語力が上がっているとは思えないのですが、とりあえず英語で話すこと自体には慣れてきました。仮に一発で伝わらなくても、違った表現で何とか伝えられるようになってきているのは成長したところかな、とも思います。訓練前のまともに会話できなかったころに比べれば天と地ほどの差がありますね。

 

③日本語が少し不自由になってきた

 これまでずっと日本語のみで生活していて絶対に忘れるはずがないと思っていた日本語も、少しずつ不自由になってきています。特に話す、書くあたりは普段ほとんど使わないだけになかなか仕上がってきています。悪いほうに。「家」という漢字を思い出すのに時間がかかった時は「いよいよか」と思いました。小2レベルです。しゃべりもルー大柴みたいになりつつあります。

 

④活動に対してのスタンスが変わった

 これは正直なところいつ変わったのかあやふやなのですが、少なくとも応募時点では、自分が現地の子を相手に授業をして能力を伸ばしてあげたい、と思っていました。ですが、こちらに来て任地で初めて授業を見たときにはすでに、現地の先生に「ボランティアの助けはもう必要ない」と言ってもらえるようにしたい、と考えるようになっていました。自分が、自分が、みたいな感覚が薄まったように感じています。きっときっかけは色々あったのだと思いますが、不思議ですね。

 

⑤将来について考えるようになった

 大学に入学したあたりから「30歳までに絶対にこれはやる」と決めていた、「小学校の教員として働く」「日本人のまったくいないところで生活する」という二つの目標を今回の協力隊への参加で達成しました。諸事情により2年ほどズレましたが。

 そんな今、帰国後に向けて新しい目標が必要だなと考えるようになりました。幸いこちらは時間がたくさんあります。特にここ1ヶ月、デングで動けずだらだらしながら色々なことを考えていました。卒業後から協力隊に参加するまで、目の前のことに集中しすぎて、なかなか先のことを考える時間的な余裕はなかったので、ある種のモラトリアムのような時間を過ごしています。ベストタイミングでした。

 

 まだまだ考えはまとまっていませんが、人生で一番楽しいであろう30代の10年間(もうすぐ1年目が終わりますが)に何をしてやろうか、しっかり考えていきたいと思っています。今のところは子どもの教育に携わりたいという思いは変わりませんが、学校の先生が唯一の道でもないな、とも考えています。

 

 

 他にもあると思いますが、こうまとめてみると変わったというより慣れてきた、と言った感じですかね。1日単位で見ると変化が少なくゆる~く過ごしているわけですが、ある程度長い目で見ると案外人は変わるものですね。さて、帰国直前にはどんな自分になっているのでしょうか。楽しみですね。